世の中に無数に存在するダイエット法。
同じものを使っていても、あの芸能人はやせられたのに私は上手くいかないのはどうして?
そんな風に感じたことはありませんか?
そりゃ、芸能人やモデルさんは見た目が大切だから頑張ってやせるのは当然。
一般人の自分にはそこまで出来なくても当然……。
でも、ネットを探してみるとダイエットに成功したという一般人も結構いるんですよね。
じゃあその人と自分の違いは何なんだろう?
ダイエット食品やライザップを使っている人も確かにいる。
でもそうじゃなくてごく普通のダイエット法とか、芸能人と同じ方法でダイエットに成功した人もいる。
ダイエット法には個人の相性が重要なのでしょうか?
いやどうもダイエットに成功した人がやっているダイエットは、相性よりも普通に食事制限と運動をするというのが多いみたい。
そうなると、身もふたもない言い方をしてしまうと、やる気次第なの?
そんな風に悩んでいろいろ本を読んだりした結果、私は一つの答えに行き着きました。
食べるのが好き、運動は嫌い、頑張るのが続かない……。
あれ、これ失敗の理由って方法が間違ってるとか科学的な効果の不足じゃなくて、だいたいが感情とかストレスが原因だぞ?
そして出た結論は……。
ダイエットは「心理学」で解決できる、ということ。
今日はダイエットに悩む全ての人のために、「心理学」的アプローチからのダイエット法を紹介します。
- ダイエット失敗の理由は「上から目線のアドバイスに対する反発感」と同じ
- 自分を冷静に見つめることが心理学の最大の効果
- 一時的な衝動を自覚し、無意識な脳の働きを変えると「やせる習慣」ができる
- 心理学的にダイエットを成功させる3つの具体的な方法
ダイエット失敗の理由は「上から目線のアドバイスに対する反発感」と同じ
ダイエットをしたい、やせようと思っているときって周囲の人にも体型についていろいろ言われていることが多いですよね。
やせた方がいいよ。
そんな体型じゃ恋人なんてできないよ。
ダイエットなんて簡単だよ。
本気ならやせられるよ。
こういった、相手にとっては何気ない一言はひどくあなたを傷つけてきたことでしょう。
そしてまた、
カロリーを1日1500以内に抑えたら良いよ。
毎日30分運動したらいいと思う。
筋トレなら週2回ジムに行くだけでいい。
夕食の炭水化物を抜けばやせるよ。
もう一歩踏み込んだ経験者からのこのようなアドバイスも、なぜか自分で調べると効果はあると感じても他人に言われると途端にやる気がなくなってしまいます。
これって、ダイエットに限らずついつい仕事でもやりがちなアドバイスする側とされる側の力関係や立場に対する反発感が大きな原因です。
仕事でも自分から先輩に上手くいかないことを聞きに行って、方法を教えてもらったのにイラッときたことってありませんか?
自分がアドバイスする側だと気づかないのですが、される側だとほとんど内容より言い方が全てと言っていいくらい大事な要素だと気づくはずです。
じゃあ、どんなアドバイスなら受け入れやすいのか?
「わからないところがある?あ、でもここまでは自分で頑張ったんだ。すごいじゃん。それなら後は簡単だよ。ここをこうやって……」
仕事だと、上みたいな言い方をされたらアドバイスがスッと入ってくる気がしませんか?
そう、ここではまず相手のことを否定からではなく肯定から入り、その後に本題のアドバイスに移っているのです。
これってダイエットでも同じ方法が使えます。
具体的には、
自分をまず肯定してくれる協力者を見つけること。
もしそれが難しいなら、
お金を出してトレーナーを頼む
という方法もあります。
ただ、長期的に見ると
自分で自分を動かしやすいように説得する
方法を身につける方が良いのです。
例えば、
朝起きて体重を量った。減ってないけどきちんと体重を意識してる!偉い!
今日は雨で運動できなかった。その代わりに5分筋トレをした!この調子!
今日は特に想定外のことがおきずに食事をしっかり管理できた!やったね!
こんな風に小さい「自己肯定」や「自分を褒めること」が非常に効果的と言えるでしょう。
TwitterなどのSNSを上手く使っても良いと思います。
人を褒められるとものすごく効果がありますし、自分を褒める練習にもなりますよ。
特にダイエットのように複数の要因が絡んでくる物事だと、過程はコントロールできても結果はコントロールできないことが多いのです。
なかなか結果が出なくてやる気を失うのを防ぐには、ぜひやったこと、つまり過程を褒めるようにしてみてください。
ダイエットの心理学なコツ:小さい「自己肯定」を繰り返して心を味方につける
自分を冷静に見つめることが心理学の最大の効果
心理学の世界では、実は人の性格は環境よりも生まれ持った遺伝子などの要素で決まる部分が大きいことが分かってきています。
えっ、じゃあ性格ってどうにもならないの?
そんな風に不安を感じたかもしれません。
いえ、性格は確かに生まれ持った要素に大きく左右されるのですが、それは何も手を加えられなかった場合の話。
「性格は生まれつきに左右される」という事実を知ってその上で、「じゃあどうすれば自分が望む性格に変えていけるのか」を考えることが変化への第一歩なのです。
これは心理学をダイエットに使う場合も同じことが言えます。
生まれつきの骨格や太りやすさ、運動の好き嫌い、味覚……。
そういった要素をまずは一度ありのまま受け止めると、ダイエットの成功が見えてくるのです。
さらに、より効果があるのは衝動的に甘いものが食べたくなったときやつい大盛りやおかわりをしてしまった、食べすぎたとき。
そういった状況で、まずは「自分はなんてダメなんだ」と思う前に「なんでたくさん食べたくなったんだろう?心理学的にはどういう要素が働いているんだろう?」と考えてみると、大げさに聞こえるかもしれませんが世界が変わります。
この「客観的視点」を得るためには
記録を取る
ことが非常に効果的で、心理学的にはラベリングに近いものがあります。
これは食事だけでなく、運動にも応用ができる上に非常に簡単でお金もかからないので具体的にダイエットを始めるのはここからがオススメです。
ダイエットの心理学なコツ:記録を取って自分を冷静に見つめる技術を手にする
一時的な衝動を自覚し、無意識な脳の働きを変えると「やせる習慣」ができる
記録を取り、自分を冷静に見つめられるようになったらダイエットの準備はOK。
人によってはこの時点でやせ始める場合もあったりします。
では実際、心理学じゃない科学的な、具体的なダイエット方法に移っていくには何が必要なのでしょうか?
この段階では頑張らないというキーワードが重要です。
頑張るということは心理的には我慢をしている、つまり自分に無理をさせている状態。
むしろ心や脳は「ダイエットは大変でつらいもの」というインプットをしてしまいます。
こうなってしまうと心が拒絶反応を示し、効果のある方法も上手くいきません。
では逆に、ダイエットは絶対できる、めっちゃ簡単!と思えたら?
脳の働きが変化し、瞬間的に沸き起こる食欲自体が減り、「やせる習慣」が自然と出来上がっていくのです。
ダイエットは科学的には数日で効果がでるものではないことは既に分かっています。
あえて時間をかけて遠回りすることが実は理にかなった効果的な方法なのです。
具体的には、後でも触れますが、「1日1回の腕立て伏せ」レベルで絶対にできることから始めると先に紹介した「自分を褒める」と合わせて心と脳がダイエットを成功する道を勝手に作ってくれるのです。
ダイエットの心理学なコツ:「絶対にできる」ことから始め心と脳を味方につけて「やせる習慣」を自然につくる
心理学的にダイエットを成功させる3つの具体的な方法
ここまで心理学を生かしたダイエットの原則を紹介してきました。
コツは3つ。
小さい「自己肯定」を繰り返して心を味方につける
記録を取って自分を冷静に見つめる技術を手にする
「絶対にできる」ことから始め心と脳を味方につけて「やせる習慣」を自然につくる
でしたよね。
最後にその3原則を、3つの具体的なすぐ始められる方法に落とし込んだものを紹介します。
食べたものを1日1つだけ記録するレコーディングダイエット
レコーディングダイエットは「自己肯定」と「記録」の要素を持つ心理的には非常に効果的なダイエットです。
問題点としては、食べたものを全て記録すると大変で続かないところ。
特に食べたものに加えて毎日の体重や摂取したカロリー、運動した時間などまで書くと非常に大変!
では、絶対にできるレベルまで落とし込んだら?
1日1つだけ、食べたものを記録することから始めましょう。
これならわずか数秒で済むので、とりあえず始めるにはピッタリです。
そして慣れてきたら、記録するものを1品ずつ増やしていくのです。
記録の増やし方としては
現在書いている品数と同じ日数が経過したら書く品数を増やす
のがオススメです。
具体的には、初日は1品、2日目3日目は2品、4,5,6日目は3品……という風に増やしていくわけですね。
1ヶ月で7品ほどを記録することになり、この頃には記録することが当たり前になっていることでしょう。
慣れてきたら書く品数を増やすペースを1週間とか決めた日数で変えてもOKです。
ちなみに私の経験としては書く品数を1日1品ずつ増やし、その後にカロリーの記録も1品ずつ増やしていくというハイペースでも余裕で達成することができました。
心理学的にはスマホのメモ帳やアプリより、手帳やメモ帳に手書きする方が効果があるので合わせて知っておくと成功率がアップしますよ!
1回だけ腕立て伏せをする
食事を記録できるようになったら、次は運動。
といっても、私も含めもともと太っている人は運動自体が苦手……。
そんな苦手を克服するのが心理学!
ここでは、1回からの腕立て伏せが非常におすすめです。
1回の腕立て伏せから習慣を作るというのは外国である一般人が始め、現在その人の書いた習慣の本がヒット作となっています。
腕立てが苦手という人は、スクワット1回でも、1メートルだけウォーキングをするでも構いません。
とにかく「1」という数字は私達の脳にものすごく簡単なイメージを与えてくれるのです。
実際に私の経験でも、1回の腕立て伏せから始めて腹筋・背筋とスクワットで3日ローテーションを組み、1周するごとに1回増やすという方法では非常に上手くいっています。
以前毎日20回から筋トレを始めた時は続かなかったのですが、1回から始めた今は既に前よりも回数が増えているのに特に頑張ろうという意識も必要ないほど自然と毎日運動出来ているのが何よりも嬉しいです。
1回から腕立て伏せを始めた人の本は、デザインも非常に可愛らしい。
本屋でひと目見たときからお気に入りです。
食事のときに意識する「3つのやせワード」
運動の次はもう一度食事に戻ってみましょう。
最初に始めたのは記録だけで食事自体は変えませんでしたが、今度は食事の取り方にちょっとだけ手を加えます。
と言っても、どれから食べるとか量を減らすとかそういった面倒なことではありません。
「3つのやせワード」を意識して食事を楽しんでほしいのです。
1つ目のやせワードは「これはどんな味?」です。
たくさん噛んだ方が満足感が出る、といったアドバイスはなかなか受け入れ難いこともあります。
ですが既に食事の内容を記録することが身についている人には、食べたものがどんな味だったかを記録するのは容易いこと。
口にしたものが甘いのか辛いのか、美味しいのかまずいのか、店で食べたものと比べたら、あるいは以前食べたときとはどう違う?
そんな風に具体的に味わうことを紙に書き残すのです。
すると不思議な事に、自然と食事の満足度が上がって食べ過ぎを減らしてくれます。
2つ目のやせワードは「何口まで美味しく感じる?」です。
ビールは嫌いだけど1杯までなら飲める、ケーキは好きだけどバイキングで10個も食べると美味しくない、カレーは好きだけどさすがに1週間も続いたら飽きる。
このように人は同じものを口にし続けると最初の味の感動が薄れていきます。
これは心理学だけではなく、経済学的にも裏付けのある理論です。
「美味しい」と感じたものは無理やり最後まで食べるのではなく、何回かに分けて食べたり、人と交換したり、場合によってはあげてしまっても良いのです。
心理学的には苦手なこと、嫌なことをするならなるべく早いうちにやるのが良いのですが、食事に関しては紹介したこの考えから「好きなもの・美味しいものを最初に食べる」という方法が結果として食べる量が減って効果的なのです。
3つ目のやせワード「次の食事をもっと美味しく食べるには?」
腹八分目と言われると食べるのが好きな人にはついつい我慢がきかないもの。
ですが、食事をもっと楽しむという観点からするとこの難問も解決するのが優しくなります。
つまり、今の食事は凄く美味しい。
でも満腹になりすぎると次の食事やおやつが美味しく食べれなくなる、という考えの元に自分の本心ではない食べ過ぎを減らすのです。
この方法が非常に強力なのは、食事をちょっと量を減らしたらおやつは食べても良いということ。
ストレスが溜まりがちな現代では、つい甘いものや脂っこいものが食べたくなります。
コンビニでも気軽にそういった食品が手に入る中、意志の力だけで我慢するのは無理があるのです。
むしろ、全体でバランスを取ることを前提としておやつやお酒を我慢するストレスを減らしたほうがダイエットはしやすくなるでしょう。
心理学を元にした3原則、3つの方法、3つのやせるキーワードでぜひダイエットを楽に成功につなげていきましょう!