仕事にも勉強にも役立つ計画の立て方のコツまとめです。
1年の計画を立てるのに1週間を使うべし
計画にこだわりすぎて動けない、計画をまったく立てずに行き当たりばったりで上手くいかない。
両方とも何かを達成したいときによくある症状です。
では、計画を立てること自体にかける時間はどれくらいであるべきなのか?
私の経験からすると、およそ1年の計画を立てるならば1週間程度が必要。
つまり、全体の日数にすると1~2%程度をかけるのが良いというのが実感です。
最も分かりやすい例となるのが受験勉強です。
調べるべき情報は目標となる受験校、勉強するべき科目と範囲、過去の出題傾向や適した参考書など。
これを元に4月の最初に計画を立て、翌年3月始めくらいにおよそ受験は終了している計算となります。
ただ、これは必要な数字や情報がほぼ出そろっている受験という特殊な状況なので注意が必要です。
仕事だと一人ではなく複数の人が絡んでくるので、全体の計画と部署・個人の作業計画などは別にカウントするべきでしょう。
また、受験と異なり仕事の場合だとコストがかかるのでその算定やリスク計算も必要になってくるのは確かです。
ですが一人でダイエットや資格取得の計画を立てるなら、計画全体の1~2%の時間を使うというのは良い目安になることでしょう。
25%までは計画を大きく見直しをしても良い
1年の計画であれば3ヶ月、1ヶ月の計画であれば1週間程度まで。
つまり全体の25%が経過するまでなら計画の大幅な見直しを恐れるべきではありません。
というのも自分がまったく未経験の分野に初めて挑戦するときは、知っていて当たり前の知識が欠けていることも少なくないからです。
そうなると必須となる項目が足りずに目標を達成できないことがあります。
例えば英検を受けるのに3級以上だと面接があることを後から知った場合などですね。
物事は全体のうち2割が重要であるというパレートの法則から考えると、進むべき方向性が合っているという確証を全体の期間の25%程度が経過するまでに得ることが重要であると言えます。
それ以降で大きな見直しが必要になった場合は、前提条件として確保していた時間を増やしたり期間を延長することで対応することになるでしょう。
PDCAはいきなり完璧に回そうとするな
予定や計画というものは最初から完璧ではありません。
実情に応じてビジネスでは当たり前に使われているPDCAサイクルを使って徐々に修正をしていく必要があります。
ですが、これをまったく触ったことのない人がいきなり完璧にこなそうとすると大抵失敗します。
原因は、そもそも計画を立てて物事に取り掛かるというときは新しいことに挑戦する場合がほとんどであることに起因します。
新しいことに挑戦して脳がいっぱいいっぱいになっているのに、毎日「デキるビジネスマン」がまとめた本に書かれているPDCAを全部再現しようとすると手間がかかりすぎるからです。
これを解決するためには、PDCAを3つの段階に分けることをおすすめします。
1つ目はPD(計画・実行)まで。
全体の計画からその期間の計画を立て、とにかく実行します。
このとき重要なのは、基本的に毎日続けられるペースまでしか頑張ってはいけないということです。
短期間なら多少の無理は効きますが、1年などある程度の長期になると気合や精神論だけで突破することは非常に難しいのです。
ある程度慣れてきたらC(評価)。
つまり毎日実行した計画に対して気になったことや改善点を記録していきます。
ここで重要なのはあくまで記録するだけでまだ改善自体はしないということ。
理由としては改善する事柄自体はほとんど無数に存在し、目標を達成するためには優先順位をつけて改善していった方が効率が良いからです。
そしていよいよA(改善)に取り掛かります。
PDCまでが特に苦労なく動かせるようになったら、紙の上の計画が実感を持った確かなものに変わっていることでしょう。
あとは改善することで高い効果を期待できるものや、小さな工夫や労力で変えられるものを少しずつ変えていきましょう。
全体としては、とにかく計画して実行するという最初のポイントが非常に重要です。
というのも先に挙げた計画に1~2%を使うルールを細かく適用すると、
1年の計画を立てるのに1週間を使い、
3ヶ月の計画を立てるのに半日~1日を使い、
1ヶ月の計画を立てるのに2~3時間を使い、
1週間の計画を立てるのに30分を使い、
1日の計画を立てるのに5~15分程度を使います。
実は毎日これだけの計画を立て実行すること自体が、PDCAを回すことにかなり近い役割を持っているのです。
一度この計画を立てて実行するという技術を身につけると、出来ることの幅がとんでもなく広がることは間違いありません。
最後に一つ重要なアドバイスを。
計画を立てる際に人からアドバイスをもらうのは良いことです。
ですが、あくまで計画を立てること自体は自分で行いましょう。
人に計画を立ててもらった場合と、自分で計画を立てた場合の目標達成率を比較すると実は自分で計画を立てた場合の方がかなり高いものになるのです。