どうも、タイヘイです。
最近、「人生ドラクエ化マニュアル」という本を読みました。
普通のビジネス書と違って成功者のお説教という感じがしなくて、なかなかユニークでしかも分かりやすい内容です。
一方で現実はゲームのようにはいかない、などともよく言われています。
でも本当にそうでしょうか?
今日は人生に活かせそうなゲームとして「実況パワフルプロ野球シリーズ」に光を当てて考えてみようと思います。
ステータスが可視化されていないという不具合
「実況パワフルプロ野球」は野球ゲームの中でも一番の知名度を持つ作品です。
ドラえもんのように2等身にデフォルメされたキャラクターを操って野球をするのが基本的な内容。
作品の特徴としては「サクセス」と呼ばれる、高校や大学・プロ野球チームに所属する主人公を一流選手に育て上げるモードがあります。
このサクセスが強烈な中毒性を持っているのはプレイしたことのある人ならお分かりでしょう。
およそ3年に満たない期間の中で野球の練習はもちろん、いろいろなイベントが発生し女の子と仲良くなって付き合ったりすることができるのです。
僕はゲームボーイの「パワプロクンポケット」シリーズを1から7くらいまでプレイしていました。
結構ぶっとんでいたり黒いシナリオがあったり、奥が深いことで有名なシリーズです。
最初は途中の試合で勝てなかったりしてクリアまでたどり着けないことも多いですが、だんだんとコツを抑えてくると「いかに効率よく強い選手を育てるか」に集中できるようになっていくのが特徴です。
ではなぜパワプロでは現実と違って効率良く主人公=自分を育てられるのでしょうか?
この大きな理由の一つに能力値が可視化されているということがあります。
パワプロでは打った球を遠くに飛ばすパワーや脚の速さ、ピッチャーなら球速やコントロールが数値として細かく設定されています。
ドラクエとかポケモンのステータスが運動能力に置き換わったようなイメージですね。
サクセスモード以外だとプロ野球の選手が使えたりして、前年の成績が反映された能力になっていることなども面白さのポイント。
初期のステータスは作品によってですがばらつきがあることが多く、レギュラーに定着したり試合に勝つためにどの能力を積極的に伸ばそうかを考えるのがセオリーの一つ。
これ、現実の部活とかだとあんまり気にしない部分ですがすごく重要だと思います。
能力を平均的に伸ばすより、一つ特化したものがあった方が代打とかで役に立つのです。
ですが、現実の大きな不具合の一つとしてこの能力値が見えないということがあります。
100m走のタイムやテストの点数はともかくとして、コミュニケーション能力とかまずわからないですよね。
ですが、逆にこの不具合が解消されれば人生が生きやすくなると考えることもできます。
今回はステータスを見えるようにするために2つの方法を考えました。
1つ目は、頭の良さとか曖昧な基準ではなく計測できる基準を持つことです。
英語力ならTOEICとか勉強に関係するものは資格試験で点数をはかるようにする。
仕事なら売上とか問い合わせ件数とか色々な指標を既に使っているかもしれませんが、自分の目標を達成するにはどれを重視するべきか優先順位を考える。
これだけで何をどう頑張れば良いのかがとてもわかりやすくなります。
2つ目はPDCAサイクルを回すことを考えることです。
パワプロでは練習に応じてどれくらい効果があったのかがその都度提示されますが、現実ではこのフィードバックがありません。
これをカバーするために定期的に設定した基準の数値をはかり直し、さらにどういう取り組みが効果があったのかを分析する必要があります。
パワプロを参考にすると普通のPDCAで弱点とされる「突発的なイベントへの対応」にも、ゲーム内での怪我=現実での病気などに置き換えてリスク管理にも強くなれそうです。
自分に何ができるのかがわかったり、苦手だと思っていたことも実は克服できると知れば人生はかなり生きやすくなります。
パワプロに限らず多くのゲームで数字を強さの基準にしていることはかなり合理的なことではないでしょうか。
残り時間という理不尽な制約を意識する
パワプロの優れたポイントの一つが、ゲームの期間が多くの場合3年以内と限られていることです。
現実なら寿命という終わりを始めとして、定年まで、大きなプロジェクトの完了、受験など様々なゴールがあります。
ドラクエなどのRPGはレベル上げを入念に行った後でラスボスに挑むことができますが、現実はパワプロのように期限があって待ってくれません。
ですが、ドラクエでもタイムアタックのように時間を意識するとクリアまでかかる時間が半分以下になるなどとんでもなく効率的になります。
これを使わない手はありません。
抑えるべきポイントは2つ。
1つ目は情報収集を行うことです。
資格試験とか受験勉強なら出やすい問題を抑えることで点を取りやすくなり、効率よく目標を達成できるのは広く知られています。
就職や転職ならマイナビなどのサイトから与えられている情報だけでなく、実際にその会社の人と話してみるとか実際に張り込んで残業時間を調べてみるのも一つの手。
調べるだけ調べて動かないというのは良くありませんが、時間をかけずに目標を達成するために情報を得ることに時間を費やすのはほぼ必須と考えて良いでしょう。
2つ目は目標を分割するということです。
パワプロなら小さい目標として廃部を回避するためにチームメイトを集めたり、レギュラーになるために監督の評価をアップすることが定められていたりします。
現実でも同じように目標を分割するという手法は非常に効果的。
仕事なら例えば営業でノルマを達成するために、
電話を何本以上かける→1日何人と何分以上会話する→アポイントを何件取る
といった風にノルマという大きな目標を小さな目標に分割したほうが取り組みやすいのです。
これは上から与えられた目標ではなく、自分で考えることで本当の効果が発揮されるのは忘れてはならないポイント。
かぶる部分があっても良いですが、あえて少しずらしたりもっと小さく分割した方が効果が現れるはずです。
3つ目は抑えるべきポイントを考えるということです。
得た情報を活かして効率を重視した立ち回りをすることで目標達成の難易度が低下するのです。
受験なら得意科目を伸ばすより苦手科目を伸ばすとか、同じくらいの教科ならより高く評価される英語を重視するとかですね。
仕事なら幅が広くて難しいですが、慣れてきたら意味のない無駄な手順を省いたり逆に他の作業を一度止めても早く対応する案件を見極めたりすることです。
これは情報収集やPDCAの上に成り立っていますし、また目標の分割に必要だったりその見直しにも役立ちます。
なかなか手を出すのが怖い投資なども、先に出たステータスの可視化と情報収集で抑えるべきポイント、リスクを見極めるのが第一歩になるのではないでしょうか。
ただ一つゲームより優れた「自由度」を味方につける
パワプロでは現実ではあまり起きないイベントが良いものも悪いものも比較的多く発生します。
アイドルと知り合ったり突然呪いの人形を拾ったり、現実ではどちらもかなり低い確率だと考えて良いでしょう。
逆に、現実ではパワプロよりも高い自由度を活かしてこのポイントをカバーすることができます。
例えば仕事の効率をアップさせる道具を購入したり、人と会うのに情報収集してイベントに参加するとかですね。
小さいイベントを積み重ねていくことで、予測できない大きなイベントよりも安定した成果を上げることができるのではないでしょうか?
また、ゲームの大きなイベントでは得られるものが大きい代わりに対処が非常に難しい(=リスクが高い)ことも少なくありませんがその点もカバーされています。
ゲームと違って巻き返しはできてもやり直しが効かないことを考えるとこの点は重要。
視野が広ければ情報収集や効果的なポイントを把握することで、思いもよらない解決方法が見つかったりして現実のアドバンテージをより活かせるでしょう。
いかがだったでしょうか?
パワプロは野球を題材にしていますが、そのシステムは非常に懐が広いのです。
サッカーなど他のスポーツはもちろん、仕事や受験、あるいは恋愛など様々な分野に応用が効きます。
生きにくいと感じていたら一度ゲームのように気軽に、あるいは余分なことを一度忘れてシンプルに考えてみたら意外と上手くいくかもしれませんよ。
ありがとうございました!
冒頭で紹介したこちらの本もドラクエを題材にしていて分かりやすいですし面白いですよ(画像をクリックでAmazonに飛びます)。