この記事で分かること
・中学レベル英語(TOEIC400点まで)のおすすめ英単語帳
・英語が苦手な人向けのおすすめ
・英語がやや得意な人向けのおすすめ
・英語大好きな人向けのおすすめ
・中学レベルの英単語帳の選び方
中学から本格的に始まる教科、英語。
先生が苦手だったり、ちょっと発音するのが恥ずかしかったり、今まで学んできたことと全然違うことをやるので苦手になってしまう人も少なくありません。
高校受験に向けて勉強する中学生だけでなく、大人になってから英語をやり直したい人も今の時代はたくさんいます。
そんな人たちのために実際にプロとして勉強を教えている私が、
中学レベルの英単語を覚えるのに最適な
目的別のおすすめ単語帳
をまとめて紹介します。
読むのが面倒な人のためのまとめ
英語は苦手、初めて学ぶ人向け :『完全マスター中学英単語』
英語は平均点以上な人向け :『システム英単語中学版』
英語が得意で留学もしたい人向け:『速読速聴・英単語Basic2400』
英単語帳の選び方は「単語数と分け方」「音声の有無」を参考にしよう
- 英語は苦手でやり直したい、初めて学ぶ人におすすめ:完全マスター中学英単語
- 英語は平均点以上、大学受験も見据えて:システム英単語中学版
- 英語は大好き!TOEIC受験・留学を考えている人向け:速読速聴・英単語Basic2400
- 英単語の選び方
- まとめ
英語は苦手でやり直したい、初めて学ぶ人におすすめ:完全マスター中学英単語
中学の指定教材にしてほしい繰り返しによる驚異の定着率
『完全マスター中学英単語』はくもんの単語帳らしく、定着を第一に考えられた作りになっています。
同じ単語を短期間に3回違った方法で繰り返すため、初めて英語を学ぶ人や英語を1からやり直したいという人にしっかりと基本的なレベルの単語を覚えさせてくれます。
スペルを覚えるのに最適なつくり
他の単語帳がどうしても単語の数を重視して意味を覚えるのだけに力を注ぐ中で、この単語帳だけはきちんと単語が書けるようになるスペルの定着に力を割いています。
特に中学で習う単語のうち300~500語くらいの単語は高校受験どころか大学受験でも本当に何度も繰り返し出てきますし、スペルを完璧にしておく必要があります。
どうしても音と文字が一致する英語の傾向を覚えるまでは地道な努力が必要なのです。
この部分はどうしても学校任せになりがちで、練習が不足しています。
事実日本人どころかアメリカ人でもスペル間違いは非常に多いのです。
指導している側からすると個人的には全ての中学校に指定教材にしてほしいと思えるほどの出来なので、英語の基礎を身につけるにはおすすめの1冊です。
基本レベルはしっかりカバー。英検3級と公立高校入試なら問題なし
他の単語帳に比べると単語数は1400とやや少なめ。
ですがこれは中学で習う単語を少しオーバーするくらいの単語数で、英検3級や公立高校入試なら完全にカバーされています。
英語が得意でも難関私立狙いではない人なら、公立校ならたとえトップ校でもこの一冊で十分です。
むしろ、スペルがしっかりすることで書かせる問題ではミスが減るのでその恩恵の方が大きいと思います。
音声がないのだけがほぼ唯一の弱点。
あったら本当にすべての人にこの単語帳を勧めていました。
本が単語帳と言うより資料集とかそういう大きさなのは、定着のため3回繰り返すために紙の広さが必要だったからですね。持ち運びには向いていません。
移動時間に使うのではなく、スペルをしっかり覚えるために腰を据えてノートに書き写しながら使ってください。
英語は平均点以上、大学受験も見据えて:システム英単語中学版
大学受験も見据えた定番シリーズの中学版
中学のテストでは平均点以上。
勉強は苦手ではないし将来は大学にたぶん進学するだろうな、という人には
『システム英単語中学版』
をおすすめします。
システム英単語は大学受験でもおそらく1番か2番目に使っている人が多い、定番の単語帳です。
まずこの単語帳を使っていて文句が出ることはありません。
中学版も非常に良くできているので、おすすめの1冊です。
単語はセンテンスで覚える、定番の信頼感と合理性
今から数十年前の単語帳というと、辞書を簡略化したような単語と意味だけを並べたようなものが多かったですが時代は変わりました。
現在の定番は、文章のパーツであるセンテンスを中心に覚える形式です。
漢字で言えば「提」という文字を覚えるときに、
「提」とか「提案」で覚えるのが昔の単語帳
「新しいやり方を提案する」のようにフレーズで覚えるのがシステム英単語なのです。
人間の脳は情報に繋がりがあったほうが覚えやすいので、こちらの形式のほうが記憶には向いています。
システム英単語はそのセンテンスで覚える単語帳では定番の1冊であり、選んでおいて間違いないという信頼感があります。
難関私立、英検準2級までガッツリ対応
多くの中学レベルの英単語帳は1700~1800語程度をカバーしており、システム英単語中学版も1700語を収録しています。
これは公立高校入試や英検3級といった、中学で標準とする難易度を超えたそのさきのレベルである難関私立や英検準2級までの対応ができる語数です。
音声を収録したCDも付属しているので、単語は発音までバッチリ学ぶことができるのもおすすめポイント。
単語の収録数は多いですがレベルごとに4段階に分けられているので、段階を追って確実に学んでいくことができるのもシステム英単語の良いところです。
英語は大好き!TOEIC受験・留学を考えている人向け:速読速聴・英単語Basic2400
シリーズでTOEIC900点以上・英検1級を狙える大学受験の先までをカバー
『速読速聴・英単語Basic2400』はこの単語帳自体の出来もよいのですが、それに加えてシリーズのラインナップが非常に幅広いのが一押しのポイントです。
この本の次にDaily1500を終えれば高校卒業レベルの英検2級までを確実にカバー。
Core1900をやりきれば大学入試は問題なし。英検準1級も狙えます。
Opinion1100とAdvanced1100を合わせればTOEIC900点以上、英検1級という他の単語帳シリーズではカバーしきれない範囲を学ぶことができるのです。
長文の中で自然と英語を覚えていく
同じくZ会の単語帳である速読英単語シリーズと同じく、速読速聴・英単語もまた長文の中で英単語を自然と覚えていく形式です。
(速読英単語は大学受験に特化したシリーズ)
センテンスで覚える今のスタンダードより、もっとストーリーがあった方が覚えやすいという人にはこちらがおすすめです。
特に速読速聴・英単語は長文の内容が自然なものが多く、引っかからずにすんなりと話に入っていくことができるのがおすすめするポイントの一つになっています。
海外に行っても困らない唯一の単語帳
速読速聴・英単語Basic2400はその名前の通り、単語1900に加えて500の熟語を収録しています。
これは中学レベルを超えたレベルで、高校1年程度のレベルと言っても良いでしょう。
ですが抽象的な大学受験向けのやや難しい単語を増やしたというよりも、むしろ学校では学べない教科書には載せきれなかったけれどネイティブなら誰でも知っている基本単語を増やしているのです。
例えば「煙突」という単語。
日本語であれば中学生なら確実に知っている単語ですよね?
こういう教科書には載せきれないことが多い基本の単語をカバーしているのです。
これは英語のニュースを読んだり、やがて本を読んだりドラマや映画を見ようと考えている人には他にない大きなアドバンテージです。
同じ理由で留学を考えている人にも非常におすすめの1冊で、英語が好きな人はもっと世界を広げるためにこの単語帳を使うと良いでしょう。
もちろん音声を収録したCDもついています。
通勤通学中に単語帳を広げずに耳だけで聞くのであれば、センテンス形式よりもこういう長文の方が向いているというのが個人的な意見です。
英単語の選び方
紹介した3冊以外にも悪くない単語帳は結構な数が出ています。
既に単語帳を持っている人や紹介したものが手に入らない人は今からお話する基準を単語帳選びの参考にしてください。
1200語と1800語の2つのレベル
公立高校入試の英語や英検3級は1200語程度が目安とされています。
英検3級は2000語くらい必要だ、という人もいますが1200語をきちんと身に着けていれば合格点には十分なはずです。
一方で難関私立高校の英語や英検準2級には1800語くらいの語数が必要です。
特に英検準2級に関しては3000語くらい必要だという人もいます。
ですが1800語程度をしっかり身に着けていれば、実際には単語帳に載っていなくても日本語になっていて分かる単語や、知っている単語から推測できる単語があるので合格には問題がないことがほとんどです。
最近私が指導した中学3年生の子の例で言うと、1850語載っている単語帳を使い、1200語まではほぼ意味はマスター、残りの650語はわからないものも多い状態で英検準2級を余裕を持って合格しています。
なのでまずはこの1200語程度、1800語程度の2つの基準を単語帳を選ぶ一つの選択基準としましょう。
実際にはほとんどの単語帳が1800語前後が多いので、1000~1300語くらいの単語帳だと英検準2級は少し厳しいというのがわかっていれば大丈夫です。
音声がついている
中学生でも今の子はスマホを持っていることが多いので、できれば音源がついた単語帳を買って活用しましょう。
特に英語は音と文字が一致するという性質を持つ表音文字なので、発音が分かればスペルがわかります。逆にスペルが分かれば発音がわかるのです。
小学校でローマ字を習っていてアルファベットはわかる。
なのに英単語だと発音が全然違って、読めないし書けないし覚えられないという経験をした人も多いかと思います。
これは日本の英語を学ぶ上で一番大きな発音の問題で、アメリカでは幼いうちにフォニックスという形式で発音を学ぶことで問題を解決したりしています。
ラテン語とかドイツ語のように英語以外が元になった単語以外には読み方のルールがあるのです。
読み方のルールを学ぶためにもぜひ音声のついた単語帳を使ってみてください。
英単語を覚える前に発音のルールをサラッと学んでおくとスペルの定着率がぜんぜん違います。覚えやすいのでフォニックスはおすすめ。
単語の意味だけでなくセンテンスや文章の中で自然と覚えよう
単語のスペルと意味だけがひたすら載せられている、駄目な辞書のような単語帳はつまらないし非常に覚えにくいです。
これは先にも触れたように、人間の脳の作りによるものなので変えることはできません。
情報と情報をつなげて覚えやすくする、センテンスや短文、長文の中で自然と覚えられるように工夫されている単語帳を選びましょう。
とはいえ、最近の単語帳はほとんどこの工夫がされているものが多いです。
1000以上ある単語をきちんとレベル分けしているのも重要ですが、これもされていることが多いですね。
あとはどの形式が自分にとって良さそうか、単語帳のデザインなど見た目で決めるのも以外に重要なポイントだったりもします。
まとめ
完全マスター中学英単語がおすすめな人
・英語が苦手な人、学びなおしたい人、初めて学ぶ人
・スペルをしっかり覚えるのに非常に適している
・単語数は少なめの1400。公立高校入試と英検3級まで対応
・音声はなし
システム英単語中学版がおすすめな人
・中学の授業では平均点以上、英語がやや得意な人向け
・将来的に大学受験を考えている人には超おすすめ
・単語を短いセンテンスで覚える定番の形式
・難関私立、英検準2級レベルもガッツリ対応
・音声もあり
速読速聴・英単語Basic2400がおすすめな人
・英語が超得意、大好き、TOEICの受験や留学を考えている人におすすめ
・長文の中で自然と英語を覚えていく形式
・難関私立、英検準2級にも、もちろん対応
・他の単語帳にないネイティブなら知っている基本単語をカバー
その他の単語帳を選ぶときに見るべきポイント
・公立高校入試、英検3級をカバーする1200語
・難関私立、英検準2級をカバーする1800語
・まずは収録語数をチェック
・音声はあった方が絶対に良い
・センテンス形式、短文、長文の形式は自分のお好みで
英語はますます必要とされていきます。
もし仮にすごい翻訳ソフトが出ても、プログラミングや別の領域で英語の知識が役に立つことは非常に多いです。
少なくとも中学の基礎レベルは学んでおいて絶対に損はありません。
単語は非常に学びやすく、覚えるだけでテストで平均点くらいまでは取れてしまったりするお得な分野。
ぜひ英単語を覚えて英語学習にはずみをつけましょう!